千年社ベトナム

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episode-14

ありがとうカフェにはハノイに常駐している日本人社員がいる。千年社ベトナムで IT、デザイン関係の仕事をしながらカフェのマネージメントもしている。ハノイ現地社員からの報告 1 です。

コーヒー王国のベトナム(ハノイ)で日本式のドリップコーヒー出してるありがとうカフェってどうなの?

結論から先に言うと、ベトナム人の方たちに日本式のペーパードリップでたてたコーヒーはあまり評判がよくありません。
「薄い、薄い」とよく言われます。
いつしか先回りして、当店のコーヒーはベトナムコーヒーに比べて薄いですがよろしいですか?とご注文を頂いた時にお尋ねするようになりました。

世界的なコーヒー生産量・輸出量を誇るベトナム。
アルミのドリッパーで、ゆっくり時間をかけてドリップした濃厚なコーヒーこそが、この国のコーヒーです。
そして 1 日 1 杯のコーヒーは、この国の人たちの日常生活における楽しみのひとつ。
コーヒーはコーヒーでもベトナムコーヒーとは趣の異なる日本式のペーパードリップのコーヒーを飲むことに抵抗があるのは当然だと思います。
それでもありがとうカフェが日本式のペーパードリップにこだわる理由は、近所にベトナムコーヒーのカフェがたくさんあるからです。

オープン当初はベトナム人御用達のロブスタ種の豆をペーパードリップでお出ししていました。日本ではアラビカ種の豆が主流なので、ベトナム風味の一味違う日本のコーヒーって感じです。
「ロブスタの豆とペーパードリップのコラボレーション」と言えば聞こえはいいですが、反応はそれほどよくありません。

2020 年の 4 月、いわゆるコロナ鎖国で日本人は日本に帰りたくても簡単に帰れなくなってしまいました。
普段はそれほど感じなくても、いざ帰れないとなるとやたら日本の味が恋しくなります。
ひょっとしたら同じような気持ちでいる日本人の方がいらっしゃるんじゃないか。
そんな思いでアラビカの豆を仕入れることにしました。
アラビカの豆で淹れたコーヒーはまさしく日本のコーヒーです。
どうせなら豆菓子もつけちゃおう。
ひまわりの種じゃなくて豆菓子。
日本人のお客様にほんのひと時でも日本にいるような錯覚を味わっていただけたら、それでいいんじゃないかと。

抹茶と同じように小さなお盆に載せお客様にお出しする。コーヒーカップのデザインや形も楽しんでいただけたら…。コーヒーカップは日本から持ち込んでいる。

メニューには、アラビカとロブスタのブレンドやアラビカ 100%のコーヒーもできますよ、と小さく書き添えました。
もともと豆から挽いて一杯出しのコーヒーを淹れていたので、手間は変わりません。
そんな些細なことで、それから日本人の方がアラビカのコーヒーを飲みに来てくださるようになりました。
しらずに来店された方もメニューに小さく書いてある文章を目ざとく見つけて、アラビカのコーヒーを注文していただけるようになりました。
自分と同じ感覚なのかどうかはわかりませんが、ちょっと嬉しい気持ちになります。

今では、毎日コーヒーを飲みに来てくださるベトナム人の常連さんもできました。
気分転換にアラビカのコーヒーを飲んでみるベトナム人のお客様もいらっしゃいます。
ありがとうカフェの人気メニューはかき氷ですが、コーヒーを注文していただける時が正直一番幸せな瞬間です。

ちなみに自分自身はロブスタ 50%、アラビカ 50%で苦味と酸味がほどよくマッチしたブレンドが一番のお気に入りです。
ご来店の折にはぜひ一度試してみてくださいね。

「挽き立てを丁寧に」これがありがとうカフェの「こだわり」です。

To Be Continued

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