千年社ベトナム

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episode-15

ちょっぴり、「隔靴掻痒」。
この言葉ベトナム語でなんというのだろう?
ハノイにいるカフェのアルバイトみなさん。
日本の「G」さんにつきあってくれて、ありがとう。

地域NO.1 を目指している「接客」と「商品」に続き「5S」について簡単に説明をします。「整理、整頓、清潔、清掃、自分たちで決めたルールを守る」
この5つがテーマです。右下のポスターをクリックするとベトナム語のポスターがたくさんでてきます。読んでいただければ幸いです。Sàng lọc(整理), sắp xếp(整頓), sạch sẽ(清潔、清掃)。

なんとびっくり、SEIRI(整理),SEITON(整頓),SEIKETSU(清潔)、SEISOU(清掃)日本語もベトナム語とおなじように、すべて「S」ではじまります。
ベトナム語もすべて「S」です。(自分たちで決めたルールを守るについてはとりあえず除外します。)
5Sでまとめられるので、ポスターを制作するとき、アルバイトの皆さんに伝えやすい!!こう思ったことを今でも鮮明に覚えています。
理由があります。

カフェの運営にあったては、アルバイトの皆さんにどうしても5Sの考え方を教えなければならない。
行動できるようにしなければならない。どうしたら良いか…。ハノイに来る前から悩んでいたからです。

整理、整頓という言葉は、自動車などをはじめとする生産工場の中から出てきた言葉です。同じ品質の製品を大量に効率良く、早く作る。このことを実現するにはどうしたら良いのか?こうしたことに日本の国では、1945 年以降、徹底的に取り組むようになりました。「同じ品質の製品を大量に効率良く、早く作る」のになぜ整理、整頓が必要か…。
ありがとうカフェの仕事でたとえると、次のようになります。

お客様がいっきに 10 人ご来店いただきました。作る人間はひとりです。理想は、同時に客席にいるお客様に注文の品が届かなければなりません。最初の客様が食べ終わったころに、最後のお客様の注文品が届くようでは大問題です。
早く、美味しく、インパクトのあるそれぞれの注文品をどう作れば良いでしょうか。様々な工夫、やり方を考えて、訓練をしなければなりません。

たとえば、ありがとうカフェのかき氷は、小さなおぼんに、スプーン、お茶の入った湯呑、かき氷の食べ方の説明書、そして器に盛りつけられたメイン商品であるかき氷が乗っています。注文品が届いた時、お客様が一瞬「キレイ!」「美味しそう!」と思っていただかなければなりません。
今、説明したおぼんをはじめとする食器は整理、整頓されていた方が確実に早く出すことができます。当たり前の話ですが、だからこそ整理、整頓が必要ということになります。
食器が保管してある棚は食器ごとに整理され、整頓されていて、準備をする人が目を閉じていても位置が分かるようになってなければなりません。食器が清潔であることは当然です。食器が汚れていると無駄な仕事が発生してしまいます。

グループでお客さんが来店する。注文する商品が決まった。とても早く届く。器がきれいで、商品が美味しそう。商品が時間をおかず次々届く。「わ!!!」歓声があります。
携帯で写真を撮る準備を始める人がいます。食べはじめるとこんどは笑顔。客席に「お客さま満足」が広がります。
顧客満足を得るためには、様々な準備と訓練が必要です。そのスタートは整理、整頓、清潔、清掃です。
トイレがあります。カフェオープン前、ハノイにあるカフェやレストランのトイレをチェックしました。
残念な状態になっているお店がありました。トイレの清掃だけだったら、すぐハノイNO1になれると思ったことをいまでも覚えています。
トイレは人間が排泄行為をするところです。人間は汚す動物です。だれもみていません。お店側が気を抜いているとトイレはとんでもない状況になってしまいます。
汚いところだから、目を背ける。問題があるからといって先送りしない。問題があればすぐ対処する。
曖昧にしたり、諦めない。日本では、「会社の部署やお店で、問題おこるとトイレのようになっている」。このようにいうことがあります。だから、会社の最終責任者である社長はトイレ掃除にこだわります。

ありがとうカフェは、食べ物を扱う商売です。トイレはもちろんお店のなかのすべての場所は、清掃され、清潔な状態であることは当たり前のこと。
日本には、「清める」「禊・みそぎ」「祓う・はらう」という言葉があります。これらの言葉は日本の文化を説明する時のキーワードになる言葉でもあります。すべて清掃や清潔に繋がります。
日本もベトナムも大乗仏教の国です。釈迦の弟子のひとり、周梨槃特(シュリハンドク)の話の影響もあるかもしれません。

日本では、「トイレの清掃」にこだわり、自分の会社はもちろん、社長たちがあつまり、グループで公共施設のトイレを掃除したり、海外まで、出かけて掃除をする社長たちがいました。何かトイレ掃除を通して得られるものが沢山あるから、活動をしているのだと思われます。カフェのアルバイトの皆さんにも何か感じてもらうことができたらといつも思っています。
と、ここまできたら…。

頭脳明晰。抜群の日本語能力で大活躍。日本の新聞に掲載されているベトナムに関連する記事を「サクサク」と訳してくれます。英語もかなりのレベルです。

「わかった!」
ベトナム人留学生の竹ちゃんがこちらを向いて微笑んでいます。
竹ちゃん=チックちゃん=Trúc chan。名古屋でとても有名な大学で法律を勉強し、今、博士を目指しています。

頭脳明晰。抜群の日本語能力で大活躍。日本の新聞に掲載されているベトナムに関連する記事を「サクサク」と訳してくれます。英語もかなりのレベルです。

「このブログ、カフェのアルバイトのみんなに分かってもらいたくて、書いているんですね。」 さすが、20%は正解です。このブログを書いているのはいろんな意味があります。ベトナム語ができないので、アルバイトの皆さんと深いコンミューニケーションが取れないのが現実で す。ありがとうカフェの時給は 22000VND からスタートし、勤務時間の累計と試験により時給がアップするルールです。最高の時給は60000VND です。

「こんなに長く働く人はいない。ベトナム人はすぐ変わっていく、やめてしまう」と聞いていたのですが、長く続いているアルバイトの方が増えてきています。
「ありがとうカフェは顧客満足の製造工場なのですね。」
さすが竹ちゃん。なかなか面白いことをいいます。
でも、竹ちゃん。
カフェの場合には、車などの製品と違って完成品がひとつではありません。
アルバイトの人たちが 10 人いたら、その人達の人間力から出てくる対応や接客すべてが完成品です。
最終商品が一つじゃないところが面白い。基本を守って、それぞれの人のやり方が評価される仕事なのです。工夫や改善のしがいがありますね。

みなさんハノイの大学に通っています。明るくてお茶目、それぞれの個性が強い。
いい感じでアピールしてくる。日本人としてちゃんと応えてあげなければ…。気が抜けません。

To Be Continued

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