episode-19
ハノイの隠れた名所。それは公園。
幸せってなんだろう?
あ!やってる。やってる。
バドミントンだ。
男女混合で試合をしている。
女性が元気だ。スマッシュが決まると歓声が上がる。
チームで集まり、練習をしているのだろう。
ハノイを散策しているとよく見かける光景だ。
子ども同士、子供と大人。公園のあちこちでゲームを楽しんでいる。
サッカーも盛んだ。公園の中に小さなコートがあり、ゴールもある。
子どもたちの元気がいい。裸足で駆け回っている子もいる。
ダンス。様々なグループがある。大きなセンスを持ち、
ベトナムの民謡に合わせて、踊りを舞っているグループ。

世代が若いと腰と腕を激しく動かし、アップテンポでビィートの効いた音楽を流している。
社交ダンスをしているグループもある。携帯のカメラをセットし、若い人たちが踊っている。ユーチューブに投稿するのだろう。瞑想している団体もいる。
自分の体重が重りになり、負荷がかかり、筋肉運動ができるジム機器が埋め込んである。朝早くから午前中は満員だ。おばあちゃんが孫の子守をしている。微笑ましい。気温が高くなり、日差しが強い昼は人がほとんどいない。夕方、また、ジム機器に人が集まってくる。


ベトナム将棋、闘鶏、自分で育てている鳥の鳴き声を楽しんでいるグループ。近くで確認すると長い尾っぽのカーブが美しく品がある。夜の学生たちの飲み会。様々なイベント。
鬼滅の刃の影響か木刀で殺陣をしている人がいる。少々ビックリ!!
公園の周りは、歩道になっている。ウォーキングやランニングをしている人がたくさんいる。
公園を囲むように道路があり、カフェやビア・ホイ(ベトナムの生ビールと食事ができる)や屋台が夕方になると営業をはじめる。

老若男女、様々な世代が公園とその周辺に集まってくる。
これほど、利用者が多い公園はベトナムに来て、はじめて経験した。皆さん、苦しいことや悩みはたくさんあるはずだ。今のベトナムは景気がいいとは言えない。このように聞いている。
しかし、公園では、それぞれが自分の時間を楽しんでいる。皆さん、リラックスしている。
「ハノイの一番の名所は公園で時間を過ごす市民」だと密かに思っている。時間があれば、公園に顔出す。微笑ましい気持ちや笑ってしまうこと。思わず「頑張れ、頑張れ」と応援している自分がいる。恋人同士がベンチに座っている。羨ましい。

4人乗りのオートバイが通り抜けていく。
30年前「グッドモーニング、ベトナム」という映画があった。ストーリーは忘れてしまったが、未だに、忘れられないシーンがある。
水田に「ノン・ラ」(網笠)を被った老人がいる。牛を操っている。スローモーション。音楽が流れる。映画が映像と音楽の芸術だとしたら、おそらく、映画芸術としてトップクラスの素晴らしいシーンだ。
バックに流れていた音楽は「What a wonderful world」Louis Armstrongの歌だ。
公園にいき、ここにいるハノイの皆さんをどう撮影したらいいだろうか?
職業柄、そんなことをいつも考えている。
