千年社ベトナム

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episode-22

ピントがあってない。ボケている?
”おぼろげ”な様子の中にある日本的美。

春夏秋冬。ハノイにも日本にも四季がある。
店に飾ってある絵も四季に合わせて少しずつ変えている。
日本は、春=桜。桜を描いた絵を用意する。ちょっとした解説も付けている。

日本のシンボル富士山。桜といえば 日本。この二つの大きな題材を組み合わせ、まさに日本を表現しています。
作者は葛飾北斎。「富士の絵師」といわれ、生涯をかけて富士を描き続けました。「富嶽三十六景」は不朽の名作として世界的に有名です。絵を見てください。横長に幅が広い。前面に様々な種類の桜が描かれています。淡いピンクの微妙な色の違いは、絶妙です。 様々な桜が横に広がり、春のはなやかさが前面に出ています。
画面の富士をあなたの手で隠してみてください。間延びした締まりのない絵になってしまいます。富士の大きさと絵の中の場所はここしかないと思わせるようなポイントに配置されていることが分かります。
よく見ると、横に広がる雲のようなものが見えるはずです。
「春霞(はるかすみ)」もしくは「腹(おぼろ)」といいます。
日本では、春になり、暖かくなりはじめると、植物の蒸散活動が活発になり、大気中の水蒸気が増え、細かい水滴が空気中に舞い、遠くの景色がぼんやりかすんで見えることがあります。
寒い冬から、微妙な気温の変化で桜が咲きはじめる。遠景に富士が見え、手前の桜の花が、ぼんやりと淡いピンクに霞んで見える。人は誰もいない。静寂の中にある富士と桜。
季節の移り変わりの一瞬の時をとらえた名作です。
「桜花に富士図」 葛飾北斎

カフェに飾り付けると横幅は約4メートル。上の解説のように、再現できているか心配ではあるが、カフェ1階のフロアが春気分になる。
近くの市場に行くとピンクや桜色の小さな木を販売している。桜だろうか?少し買ってきて絵と組み合わせて飾っている。

To Be Continued

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